教材

★★★★★The 11th Hour の上映ガイドライン★★★★★

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~コンテンツ内容~
ターゲットとなる観客
企画者へのメモ
上映前のガイドライン
映画上映後のガイドライン
配布資料:「The 11th Hour」映画概要
配布資料:用語


私達には選択肢があります。今世紀、地域そして全世界で社会崩壊が起きる可能性が増えるのでしょうか、それとも自然環境の回復の世紀となるのでしょうか? The 11th Hourは、人々が電球形蛍光灯を使ったりリサイクルをするような小さい変化を押し進め、個人が出すカーボン・フットプリント「炭素の足あと」を減らすことを目標にしています。

自然環境教育は、家庭で始まり、学習する者が自分の身の回りを理解し、繋がることの大切さを教えています。この理解と繋がっていくのに必要とされる知識や技術は、動機そして結果を導き出します。各々の環境問題において、たった1つの正しい答えと解決策というものはありません。自然環境教育とは、わからない事を認めること、他の対策方法を考えること、そして変化する状況や情報に適格に対応する能力を養うことなのです。

次のガイドラインは、教室やコミュニティ教育者が、学校の授業や夜間プログラムまたワークショップなどの様々な状況で使用する目的で作成され、自然環境の厳しい現状と、個人でも出来ることを教えることについて記述されてあります。



ターゲットとなる観客
The 11th Hourは自然環境問題、解決策に興味のある成人、若者であれば、誰にでも適しています。特に、この映画は、未来の指導者が集う大学レベル以上の教育機関における環境回復への道を学ぶ機会を提供します。また、この映画は観客に自然環境に関する複雑な問題を理解する機会を与えます。この映画を観た後に映画について話し合うことは、情報を吸収するだけに留まらず、実際に行動を起こすことにつながります。


企画者へのメモ

The 11th Hourの上映の前に必ずビデオで映画を見て、映画上映後のディスカッション用に主なポイントとなる要点をリストアップしておきましょう。

・気候変動及び地球温暖化
・人口問題
・過剰な消費
・生物多様性減少化
・破壊の速度 
・大気汚染、汚水
・社会正義
・グリーンなデザインと思想

その他にも、事前に、一時的に中断してディスカッションをする場合、どこで映画を中断するかも決めておきましょう。


★★★★★The 11th Hour 上映前のガイドライン★★★★★

1. 簡単に映画についての説明をし、この映画の焦点である次の主な4つの点を概説しましょう。

・自然環境危機に関する専門家の証言
・現状に至った行動、歴史経緯
・革新的開発技術の展開
・地球崩壊を阻止するために個人や集団ができるアクション

2. 上映後のディスカッションに使用するために下記の問題について書き留めましょう。

・気温の変化/地球温暖化
・人口過剰化
・消費過剰化
・生物多様性損失
・汚染
・社会正義
・持続可能なグリーン建設

3.個人、集団でできるアクションをリストアップするための紙を用意しましょう。

企画者へのメモ:このリストは映画上映後に観客からの意見を聞いてから作成します。

4.インデックスカードを観客に配り、観客に上映中に感じた考えや気持そして質問を書いてもらいます。観客には、カードは収集せず上映中に何を思ったかを書いて覚えておいてもらうために配ったことを説明します。

企画者へのメモ:各々の観客グループの教育背景や経験は異なることを忘れないで下さい。各々の観客の知識レベル、経験を考慮し、各グループの技量と興味範囲が違うことに気を使いましょう。

5.上映前に以下の質問を投げかけ、観客の知識、技術、環境問題への意識を活用して基本的な問題にアクションを起こして取り組むことを促しましょう。

・今日、一番大変な環境危機といえば何を思いますか?
・環境問題についてどこで情報を得ていますか?
・主要メディアは環境問題を正確に分かりやすく伝えていると思いますか?
・地球資源の保護のために,あなたはどんなことをしてきましたか?
・自分の技術を使って社会問題の擁護者となる場合、自分の強みは何ですか?


★★★★★The 11th Hour 映画上映後のガイドライン★★★★★


映画を観た後のディスカッション等は、観客がアイデアを共有し実行に移し進行中の調査を促すことにつながります。地球環境問題の教育の目標は、地球人として自分たちの置かれた立場を理解し、意志を持って行動に移すことのできる自然環境知識人を増やすことです。

以下のアイデアを使ってThe 11th Hourについて更に知識を深めましょう。

1. 以下の質問を使い、映画上映後のディスカッションを進めて下さい。

・映画を観ている時に感じたことは何ですか?どの部分に一番衝撃を受けましたか?またそれは何故ですか?
・この映画の中で、今まで知らなかった新しい情報はありましたか?それは何でしたか?
・この映画で取りあげられたトピックの中で、更に情報を得たいと思ったものは何ですか?自然環境問題を学び続ける上で、何が必要か知っていますか?もし知らない場合、どのようにして必要な事柄を知ることができますか?
・地元産の食料を食べることについて、それがどのように自然環境問題と結びつくのか論じて下さい。地元の食料生産と消費に還元するために、個人で出来ることは何ですか?
・誰が何の目的でこの映画を観るべきですか?この映画のアイデアを受け入れないと思われる人は誰ですか?またそれは何故ですか?
・The 11th Hourを観ている間にインデックスカードに記載した事柄を教えて下さい。
・この映画を観て、何かアクションを起こそうと思いますか?

2. 基本的な概念を確実に理解するために、観客を5つのグループにわけ、配布した資料から選んだ言葉を各グループに割り当て、グループ内で話し合ってもらい、それを発表してもらって下さい。各グループで話し合うのは15分から20分と設定し、各グループの発表に5分を設定します。最後に質問を受け付ける時間も設定して下さい。

3. 観客に、個人で起こせるアクション企画を考えてもらい、すぐ始めることができる10項目を発表してもらいましょう。「参照-配布資料:テイクアクション」アクションの進行状況をモニターしながら、常に項目を増やしていくことを提案します。または、「始めよう」、「やめよう」、「変わろう」と3つの標語を部屋に張り出します。 観客にも3つの標語を書いてもらいましょう。全員が書き終えた後、グループ内で発表し、質問やコメントする時間を設けましょう。

4.「自宅」「学校」「コミュニティ」「交通機関」「教育」という5つのグループに観客を分け、アクション企画を立ててもらいます。紙を渡し,グループ内で話合い、発表してもらいましょう。各グループで話し合うのは15分から20分と設定し、各グループの発表に5分を設定します。最後に質問を受け付ける時間も設定して下さい。

5. グループ内から出たアクションのアイデアを用意してあった紙にリストアップします。観客を5つのグループにわけ、各グループに1つ、もしくはそれ以上のアクションを割り当てます。各グループに、自分たちの住む街でどのようにそのアクションを実行に移せるのか10分から15分話し合ってもらいます。その後全員の前で、グループ毎に5分から10分発表をし、質問も受け付けてください。

6. 映画と配布資料に出てきた団体についてリサーチして下さい。それらの団体をどのように支援できるのかを知ることができます。

7. あなたの地域にあるゴミ処理場を見学し、どんなゴミが捨てられているのかを知って下さい。そしてどこにそういった処理場が作られているのか調査してください。

8. あなたのコミュニティで行われている環境保護サービスに参加しましょう。そういった機会がない場合は、次のような内容でプロジェクトを始めましょう。ゴミ拾い、土壌調査、生ゴミ堆肥化、企画、植林、雨水を使用した園芸や生活、水質調査、そして環境問題に関する教育活動、などがあります。

9. あなたのコミュニティで、環境の専門知識を持っている人に連絡をしましょう。パークレンジャー、自然史博物館スタッフ、グリーン・ディケード・コーリションのメンバー、科学の先生、ゴミ処理担当の政府関係者、などが良い例です。


★★★★★配布資料:「The 11th Hour」映画概要★★★★★

11th Hour,「11時」という表現は、最後のぎりぎりで災難を回避するという意味が込められています。この映画は、世界中からの専門家が、人類がどのようにして現在の自然環境危機に至ったのかを探り、地球規模の災難を防ぐために何をすべきなのかを探求しています。地球は温暖化によって溶け崩れかけているのです。それは自然を無視し、資源を無限に搾取した産業革命から始まりました。森林も大幅に伐採されました。海はよどみ始めました。どこもかしこも土壌が被害を受けています。そして、50,000もの生物種が毎年絶滅し、改善される生態系はどこにも見当たりません。
人々の健康が汚染によって脅かされ病原菌が増えています。持続可能ではないものを生み出す製造業者が増え、膨大なゴミと破壊行為、そして人口増加が起きています。こういった危機の主な原因は、私達が使う燃料、とくに石油が原因なのです。
自然そのものが持つ技術を利用し、こういった危機を回避することも可能です。そのために私達が出来ることは、自然を支配するのではなく、共存できるように気をつけることです。この映画は、あと数年で、もう元には戻ることができない時代に突入すると訴えています。私達は11時にいるのではなく、本当に最後の11時59分目にいるのです。私達が何も行動を起こさなければ、今世紀中に地球全体が被害を受けるでしょう。予期するのは難しいですが、バランスが少しでも狂えば、崩壊への道は早く進み、全ての場所で起きてしまいます。
この映画には、世界中の様々な専門家が登場し、旧ソ連ゴルバチョフ元首相、科学者スティーブン・ホーキング氏、前CIA長官のジェイムス・ウールズイー氏、持続可能デザイン専門家のウィリアム・マクドナルド氏やブルース・マウ氏、その他50人以上もの科学者たちが、地球と人類が直面している大きな問題について語っています。

配布資料:アクション起こす:地球への悪影響を最小限に留めることについて

・個人が出来る一番重要な事は、地球の危機に関しての教養を得て、新しい情報を使って行動を起こす事です。地域、国レベルの法律に従い、あなたが選んだ政治家に連絡を取り、環境問題について取り組むように訴えて下さい。そして新聞に投稿し、世論を動かしてください。

・小さな一歩が大事であることを認識して下さい。部屋を出るときは、ヒーターやエアコンを消して下さい。低ワットの電球を買って下さい。電球形蛍光灯を使用して下さい。再利用できる物はリサイクルして下さい。使用していない時でもエネルギーを消費してしまう電化製品の電源を切り、電源コードを抜いて下さい。他の人があなたから良い影響を受けるように注意深く行動して下さい。

・紙コップや紙皿の使用を出来るだけ避けてください。会議に参加するのであれば、参加者に自分のコップを持参するように呼びかけ、お皿を必要としないスナック類を配りましょう。

・車使用量を少しでも減らすために出来るだけ相乗りを心がけ、歩いたり、自転車を使用したり、また公共交通機関を利用しましょう。もし運転する場合は、タイヤに空気をきちんと入れておきましょう。空気が抜けていると燃料を余分に消費してしまいます。交通の手段について気を使ってください。

・エコマークが入っている製品を使用し、常温水で洗濯をして下さい。


★★★★★配布資料:用語★★★★★

■地球温暖化

気候変動とは、長期に渡っての気温、降雨量、その他の地球の気候に関するすべての周期変動を意味します。地球温暖化とは、国連気候変動会議で定められ、自然に起こる気候変化や人間の行動もしくはそれ以外が原因となり地球環境を変化させることを指します。

■温室ガス

温室ガスは、熱を溜め込む化学の層です。太陽からの熱を、温室効果と呼ばれるメカニズムでそこに留めます。温室ガスは主に二酸化炭素が中心で、大気中には1%未満しかありません。また、大気中ではガス状で存在し、天然以外に人間の行動からも排出され、地上と大気圏から放出される赤外放射線の波長の範囲内で、放射線を吸収し排出しています。過去50年を振り返ってみると、人間が放出した温室ガスが地球温暖化のほとんどの原因であると言ってもよいでしょう。温暖化はこのまま続くと思われ、また21世紀以降も更にひどくなると予想されています。

■生物多様性

地球上の生物の多様性のこと。または、その生態系の多様性を指します。植物種、動物そして微生物種の数、これらの各生物種の莫大な遺伝子の数、砂漠、雨林、珊瑚礁などの異なった生態系など全てが地球上での生物多様性に当てはまります。生物多様性は、すべての生態系の働きを助け、それが崩れてしまうのを防いでいます。人類にとっても大変重要であり、数多くの植物が存在することによって私達は多様な収穫物を得る事ができ、多種の動物がいることで、持続可能な生態系を保つ事が出来るのです。

■カーボン・フットプリント(炭素の足あと)

カーボン・フットプリント(炭素の足あと)とは、文字通り「足あと」と比喩的な「足あと」という意味が込められています。主に、フットプリントとは石油を燃焼することによって排出される二酸化炭素の事を指します。これは車や飛行機などで消費される燃料を含んでいます。そして、もう1つのフットプリントとは、私達が利用する製品から出される二酸化炭素のことで、製造過程とそれが捨てられる過程で出されるのです。

■「グリーン」建物

「グリーン」建物とは、建築物が使用する資源を効果的に使う事で、エネルギー、水、そして材料などが考慮され、人間の健康と地球環境にとって悪影響が少ないように企画デザイン、建築、運営、維持、そして解体というサイクル全てを念頭においた建築技術です。他に似たような用語として、持続可能な開発デザインやグリーン建築などがあります。